それを統括する「職人組織」が存在して、 各会社は、彼らから筆を買って、自社デザインで売っている。 だから中身は一緒♪ |
「熊野地区で製造された筆」(穂先部分の製作全工程 含) |
製造方法についての共有の知識や技術、 最低限の品質規定や取り決め は ほとんど存在しません。 ※書筆に関しては製造方法についての共有技術や知識がある程度は存在し、 |
「毛先をカットしない(毛先が残っている)=「熊野筆」なのでは??? ならば、それが、最低限の「熊野筆」の「品質規定」になるのでは?? |
まあ、当然の疑問なのですが・・・・
町内には、
職人が家族経営を行っている会社や穂先のみを成形している会社だけでなく、
大手企業並に宣伝戦略に特化した会社、量産主体の会社、販売主体の会社、
中国等の海外に業務委託する会社
↑これは、熊野筆(もしくは、それを連想する言葉全般)とは名乗れなくなりました
疑わしい製品/宣伝を見かけた場合は筆組合にご連絡を
など様々で、
町ぐるみとなると意見をまとめる事そのものが難しかったりもするようです。
そして、実は、「毛先をカットする」「カットしない」という定義が、実は曖昧です。
(毛筆の場合、「命毛」がないと使い物にならないので明白なのですが・・・・)
そもそも、大量生産向けの粗悪な原料毛(元々毛先がない)を使用すれば、
「カットの有無」の論議そのものがナンセンスですし。
先に結論の確認ですが、
「熊野筆」には「毛先をカットしない」の「品質規定」はなく、
現在は、ほぼ「自己申告制」です。 ※ちなみに、最近、美容業界に関わらず、 誇大広告の「ここまでは大丈夫」の水際がどんどん曖昧になり、 「言ったもの勝ち」の風潮もありますが、 事実と異なる場合は、正式に取り締まりが実施されれば、 景品表示法や不正競争防止法 違反になります。 (この法律すら知らずに宣伝している業者が大半なのが現実です) |
@ 使用用途にもよりますが、毛先部分が飛んだものが多く混じる原料毛は、極力、使わない。
A原料毛から成形に至る工程の中で、毛先部分への「刃物による調整」は行わない。 Bそのかわり、綿毛や粗悪な毛は丁寧に予め取り除く。 C-1 成形や仕上げにおいて、肌に当たる部分の毛先部分に「はさみなど」を入れて調整をしない。 C-2 使用用途に応じて、さらに細かく、粗悪な毛は、極力、手を掛けて取り除きながら成形。 (Cは、1、2を繰り返しながら成形するので 弊社では、穂先成形の分業・量産は難しいのです) |
■ 弊社の製造に関する考え(そろそろ情報公開しても良いかと思い、公開します)
伝統技術の枠を越えても |